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 組織細胞化学は生体内でどのような物質が、何処に、どれくらい存在するかを知る手法です。
 組織細胞化学的手法は日進月歩進歩していますが、本学会では、従来の形態学的手法に加え、酵素組織化学や免疫組織化学を発展させてまいりました。さらに組織細胞化学は有りと凡ゆる分野の知識を利用して発展する分野ですので、単クローン抗体産生技術が開発されれば逸早くそれを免疫組織細胞化学に導入したり、遺伝子工学技法が発展すれば間を入れずin situ hybridizationが考案されました。コンピュータによる画像解析が進歩すれば定量的組織細胞化学も組織細胞化学的手法の仲間入りしています。また近年、臨床医学への応用にも目覚ましいものがあります。1996年8月には、20年ぶりに日本で第十回国際組織細胞化学会が開催されましたが、その特別講演やシンポジウムやミニシンポジウムの演題をみると、前回日本で開催された時とは様変わりしています。十年前の日本組織細胞化学会主催技術講習会のプログラムと今回のプログラムを比べてみると、十年前にはまったく予想もされなかった項目が数多く含まれています。
 これら手法の開発と、それらの応用を司っている世界を代表する学術集団が日本組織細胞化学会であり、1959年以来毎年日本各地で学術総会を開催している成熟した学会であり、また機関誌としてはActa Histochemica et Cytochemicaを発刊(Vol. 31, 1998)しております。本学会には日本全国の分子生物学、細胞生物学、動物学、植物学などの生物科学分野、解剖学、病理学、薬理学などの基礎医学分野や殆どの臨床医学分野のみならず、獣医学や農業科学などで形態学と生化学の境界領域を研究する約1,500人の医学生物学者が所属しております。奮っての日本組織細胞化学会への入会をお薦めします。

 

 

 

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